「ホームページ制作を依頼したいけれど、何から始めればいいのか分からない」
「流れが見えなくて、不安で動けない…」
そんな声を、多くの方から耳にします。
特に、はじめてホームページ制作を検討される方にとっては、専門的な内容や制作の進め方が分からず、不安や戸惑いがあるのは当然です。

「依頼のタイミングはいつ?」「どんな準備が必要?」「費用はいつ確定する?」といった疑問を持たれる方も少なくありません。
この記事では、ホームページ制作の流れをステップごとに分かりやすく解説します。
「依頼前の準備」から「制作中のやりとり」「公開後の運用・保守」まで、実際の制作現場で行われている具体的な進行フローを網羅的に紹介します。
事前に全体の流れを把握しておくことで、制作会社とのやり取りもスムーズになり、納得のいくホームページづくりにつながります。
「これからホームページ制作を検討したい」「依頼前に流れを把握しておきたい」という方は、ぜひ最後までご覧ください。
1. 依頼前にやっておくべき準備
ホームページ制作をスムーズに進めるためには、依頼前の準備が非常に重要です。
特に初めて制作を依頼する場合、事前に考えておくべきポイントを押さえておくことで、後のやり取りが格段にスムーズになります。
① なぜホームページを作るのか?目的を明確にする
まず大切なのは、「なぜホームページを作るのか?」という目的をはっきりさせることです。
目的が曖昧なまま進めてしまうと、デザインや構成、コンテンツの内容がブレてしまい、結果として「何のためのサイトか分からない」「成果が出ない」といった事態になりかねません。

ホームページの主な目的の例としては、以下のようなものがあります。
- 新規顧客の集客がしたい(SEO・広告との連携を重視)
- 名刺代わりに会社情報を掲載したい(会社概要+簡易的な構成)
- 採用応募者に信頼感を与えたい(企業理念・先輩インタビューなどを掲載)
- 商品・サービスの魅力をしっかり発信したい(写真や文章に力を入れる構成)
これらの目的によって、必要なページ構成やコンテンツの優先順位が大きく変わります。
まずは、「このホームページで何を達成したいのか?」を一言で説明できるようにしておくことが第一歩です。
② 必要なページ構成をざっくり考えておく
目的を明確にしたら、次はそれに合わせて必要なページの構成をイメージしておきましょう。

たとえば、「サービス内容を伝えたい」場合は以下のような構成が考えられます。
- トップページ
- サービス紹介ページ
- 料金プランページ
- よくある質問(FAQ)
- お問い合わせページ
- 会社情報(アクセス・代表挨拶など)
すべてを決めておく必要はありませんが、「こういうページは必要そう」というざっくりとした構成案があるだけで、制作会社との打ち合わせがスムーズに進みます。
③ 参考サイト・デザインのイメージを集めておく
「こんな雰囲気にしたい」「こういうデザインが好き」といった参考サイトをいくつかピックアップしておくのも効果的です。
- 業種が近い会社のホームページ
- デザインや色づかいが好きなサイト
- スマホ表示が見やすいと感じたサイト
このような「感覚的な好み」も言語化しておくことで、デザイナーとの認識のズレを減らせるため、完成後の満足度にも大きく影響します。
④ 伝えたい情報や素材を整理しておく
次に、「ホームページで何を伝えるか」もある程度整理しておきましょう。
特に以下のような情報は、早い段階で用意しておくとスムーズです。

- 会社概要(住所、設立年、代表者名など)
- サービスや商品の説明文
- 料金プランや実績、導入事例
- 写真素材(商品写真、店舗外観、スタッフ写真など)
- ロゴデータやパンフレット(すでにある場合)
これらの情報が揃っていると、コンテンツ制作がスムーズに進み、納期も短縮しやすくなります。
⑤ ドメインやサーバーの有無を確認しておく
すでにホームページを持っている場合は、「ドメイン(〇〇.comなど)」や「サーバー契約」がどうなっているかも確認しておきましょう。
新規の場合でも、「独自ドメインを取りたい」「メールアドレスは使いたい」などの希望を事前に考えておくと、制作時にスムーズです。
【まとめ】依頼前の準備が成功のカギを握る
ホームページ制作は、依頼して終わりではなく、「依頼前の準備」から始まっています。目的や構成をしっかりと考え、伝えたい情報を整理しておくことで、制作会社とのやり取りがスムーズになり、成果につながるホームページが完成しやすくなります。この準備フェーズを丁寧に行うことが、納得感のあるホームページづくりの第一歩です。
2. 制作会社・フリーランスへの相談・見積依頼
準備が整ったら、次のステップはホームページ制作の依頼先を探すことです。
依頼先には大きく分けて「制作会社」と「フリーランス」があり、それぞれに特徴や得意分野があります。
自社の目的や予算、制作したいサイトの規模感に合わせて、適切なパートナーを選びましょう。
① 制作会社とフリーランス、それぞれの特徴とは?
項目 | 制作会社 | フリーランス |
---|---|---|
対応力 | 分業体制でスピード感あり | 柔軟な対応・融通が利きやすい |
得意分野 | 中〜大規模案件、マーケティング連携 | 小〜中規模案件、個人事業・店舗向け |
コスト | やや高め(30万円〜100万円以上) | 比較的安価(10万円〜50万円程度) |
サポート | 保守・運用サポートが手厚い場合あり | 個人差が大きいので要確認 |
「しっかりしたブランドサイトを作りたい」「継続的な運用サポートも必要」という場合は制作会社が安心です。
一方で、「予算を抑えたい」「個人で相談しながら作っていきたい」という場合は、フリーランスが向いています。
② 相談・見積もりの際に伝えるべき情報
依頼先が見つかったら、事前に準備した内容をもとに相談・見積もり依頼を行いましょう。
制作会社・フリーランスともに「無料相談」「無料ヒアリング」を行っていることが多いため、気軽に問い合わせて問題ありません。

相談時に伝えるべき主な情報は以下の通りです。
- ホームページの目的・ゴール
- (例:新規顧客の獲得、採用強化、資料請求数アップなど)
- (例:新規顧客の獲得、採用強化、資料請求数アップなど)
- ターゲット層
- (例:30代の主婦、BtoBの法人担当者、若年層など)
- (例:30代の主婦、BtoBの法人担当者、若年層など)
- 必要なページ構成や機能
- (例:トップ、会社情報、サービス紹介、ブログ、問い合わせフォーム)
- (例:トップ、会社情報、サービス紹介、ブログ、問い合わせフォーム)
- 希望納期
- (例:「2ヶ月以内に公開したい」「イベントに間に合わせたい」など)
- (例:「2ヶ月以内に公開したい」「イベントに間に合わせたい」など)
- おおよその予算感
- (例:「20〜30万円程度で考えている」など、率直に伝えることで無駄なやり取りが減ります)
- (例:「20〜30万円程度で考えている」など、率直に伝えることで無駄なやり取りが減ります)
- 素材の有無
- (ロゴ、写真、文章などがあるかどうか)
これらの情報を整理して伝えることで、見積もりや提案の精度が上がり、やり取りがスムーズになります。
③ 依頼先は1社に絞らず、まずは複数相談して比較を
最初から1社に絞るのではなく、まずは2〜3社に相談してみるのがおすすめです。
制作の進め方や説明の丁寧さ、提案内容のわかりやすさなどは、実際に話してみないと分かりません。
相談時にチェックしたいポイント
- 自分の話をしっかり聞いてくれるか
- 専門用語を分かりやすく説明してくれるか
- 目的に合った提案をしてくれるか
- 無理な営業や押し売りがないか
- 修正対応や公開後のフォロー体制が明確か
金額だけで判断するのではなく、「自分たちの目的を理解してくれているかどうか」を重視すると、後悔のない依頼先選びができます。
【まとめ】信頼できるパートナー選びが成功のカギ
ホームページ制作は、単なる「モノづくり」ではなく、パートナーと一緒に考えながら進めるプロジェクトです。
そのため、相性の良い制作会社・フリーランスを選ぶことが、最終的な成果に大きく影響します。しっかり準備したうえで、複数の相談先に見積もりを依頼し、自分たちの想いや目的を理解してくれる制作パートナーを見つけましょう。
3. ヒアリング・設計・構成の確定
依頼先が決まり契約を交わしたら、本格的なヒアリングのステップに入ります。
この段階では、単に「どんなデザインにしたいか」だけでなく、事業の全体像やビジネス課題、伝えたい価値、ターゲット層など、ホームページの“軸”となる部分をしっかりと洗い出していきます。

① ヒアリングで整理する内容とは?
ヒアリングは、依頼者と制作者との間で認識をすり合わせる非常に大切な工程です。
以下のような内容を中心に、対話形式で丁寧にヒアリングが行われます。
- 事業の目的・ビジョン
- どんな思いで事業をしているか、今後どうしていきたいか
- どんな思いで事業をしているか、今後どうしていきたいか
- サービス・商品の特徴や強み
- 他社と違う点、こだわり、選ばれている理由など
- 他社と違う点、こだわり、選ばれている理由など
- ターゲットユーザー
- 誰に届けたいのか(年齢・性別・職業・悩み・ニーズなど)
- 誰に届けたいのか(年齢・性別・職業・悩み・ニーズなど)
- ホームページの目的
- 新規顧客の獲得、信頼性アップ、資料請求増加、採用など
- 新規顧客の獲得、信頼性アップ、資料請求増加、採用など
- 見せたい要素・避けたい要素
- かっこいい・柔らかい・信頼感などのデザインイメージや、避けたい色・表現など
- かっこいい・柔らかい・信頼感などのデザインイメージや、避けたい色・表現など
- 現在の課題
- 既存サイトが使いにくい、問い合わせが来ない、更新できないなど
これらを一緒に整理していくことで、伝えるべきこと・載せるべき情報・サイト全体の方向性が明確になります。
② ヒアリングをもとに進む「サイト設計」
ヒアリング内容をもとに、サイト全体の設計(構成)が組まれていきます。
この設計は、後のデザイン・文章・開発すべてのベースになる非常に重要な工程です。

主に以下のような内容が整理されます
- ページ構成の決定
- トップページ
- サービス紹介ページ
- 会社情報ページ(代表挨拶、アクセスなど)
- お問い合わせページ
- 実績紹介ページ、ブログ機能 など
- 各ページの役割と内容の設計
- 「サービス紹介」にはどんな流れで魅力を伝えるか?
- 「お問い合わせ」への導線をどこに設置するか? など
- ユーザー導線の設計
- 初めて訪れたユーザーが、どう行動し、どこにたどり着くべきか?
- どのページからでも自然に「お問い合わせ」へ導く導線はあるか?
- モバイル・スマホでの閲覧時にスムーズな導線になっているか?
こうした「情報設計」をしっかりと行っておくことで、“見やすい・伝わる・行動される”サイトを実現することができます。
③ 設計段階で気をつけたいポイント
- 自己満足にならない設計にすること
「かっこいい」だけでは成果が出ません。“誰に何を伝えるか”を常に意識することが重要です。 - スマホでの見え方を前提に考えること
アクセスの大半がスマートフォンからという業種も多いため、モバイルファースト設計が基本です。 - ユーザーが迷わない構造にすること
どこに何があるか分からないサイトは、すぐに離脱されてしまいます。ナビゲーションや情報の配置に工夫が必要です。
【まとめ】設計は“サイトの土台”をつくる最重要工程
ヒアリング〜サイト設計の工程は、ホームページ制作における「設計図づくり」そのものです。
この段階で方向性や構成がしっかり定まっていれば、後のデザイン・文章・開発もスムーズに進み、納得感のある成果につながります。

逆に、設計が曖昧なまま進んでしまうと、途中での手戻りが多くなったり、完成後に「なんか違う…」となりがちです。
だからこそ、ヒアリングにはしっかり時間をかけて、依頼者と制作者が同じゴールを見据えることが大切です。
4. デザイン制作
サイト構成やページ設計が固まったら、いよいよデザイン制作のフェーズに進みます。
この工程では、ホームページ全体の「見た目」や「雰囲気」をカタチにしていく重要なステップです。

① 最初に作るのは「トップページのデザイン案」
デザイン制作は、通常トップページから着手されます。
トップページはサイトの「顔」となる部分であり、訪問者が最初に目にするため、第一印象を決める非常に重要なページです。
この段階では、以下のような要素を踏まえてデザインが提案されます
- 色使い・トーン(信頼感・高級感・親しみやすさ など)
- レイアウト(ファーストビュー、メインメッセージ、情報の配置)
- 写真やアイコンのテイスト
- フォントや余白の使い方
初回のデザイン案が出たら、依頼者がフィードバックを出し、必要に応じて修正を行うのが一般的です。
1〜2回の修正でまとまるケースが多いですが、「細かく詰めたい」という場合は3回以上修正を重ねることもあります。

ポイントは遠慮せず要望を伝えること。「ここをもう少し大きくしてほしい」「この色は落ち着いた雰囲気に変えたい」など、具体的に伝えることで、制作者側も意図を汲み取りやすくなります。
② トップページ確定後、下層ページのデザインへ
トップページのデザインが確定したら、そのデザインをベースに下層ページ(サービス、料金、会社概要、問い合わせ など)のデザインが進められます。
下層ページでは、以下のような視点で調整されます
- 各ページの目的に応じた構成や強調ポイント
- 例:サービスページでは「メリット・実績・流れ」などを視覚的に分かりやすく
- 例:サービスページでは「メリット・実績・流れ」などを視覚的に分かりやすく
- 一貫性のあるデザイン
- 全ページでトーンやフォント、余白感を統一することで、信頼感や読みやすさが向上
- 全ページでトーンやフォント、余白感を統一することで、信頼感や読みやすさが向上
- スマホ表示を意識したレイアウト
- PCだけでなく、スマートフォンでの見やすさ・使いやすさを前提に設計されます(レスポンシブデザイン)
制作会社によっては、最初から「スマホ版のデザイン案」も同時に出してくれるところもあります。スマホユーザーが多い業種の場合は要確認です。
③ デザインにかかる期間とスケジュール感
デザインの制作期間は、ページ数・修正回数・依頼者からの返信スピードによって変わります。
一般的には、下記のようなスケジュール感が目安です:
内容 | 期間の目安 |
---|---|
トップページ初回案の作成 | 約5〜7営業日 |
修正対応(1〜2回) | 各2〜3営業日程度 |
下層ページのデザイン | ページ数により変動(1週間前後) |

合計で、デザイン全体に1〜2週間、修正が多い場合は3週間程度を見込んでおくとよいでしょう。
④ デザイン段階で確認・意識すべきポイント
- ユーザーの視点で「見やすさ」「読みやすさ」があるか
おしゃれさだけでなく、情報が頭に入ってくる設計かどうかを意識しましょう。 - 「誰に向けて作っているか」が伝わるか
ターゲット層の年齢・性別・関心に合わせたトーンや写真選びができているかを確認します。 - スマホでの見え方もチェックする
特にスマホ比率が高い業種では、パソコン画面だけでなくモバイルデザインの確認も必須です。
【まとめ】デザインは「印象」と「成果」に直結する
デザインは単なる“見た目の美しさ”ではなく、ユーザーに「伝わる」「行動を促す」ための大切な要素です。
トップページでの第一印象、下層ページでの情報伝達、そして問い合わせ・申し込みへの導線すべてにデザインが関係しています。納得のいくホームページに仕上げるためにも、このフェーズでしっかりと要望やイメージを伝え、妥協せずに詰めていくことが重要です。
5. コーディング・WordPress構築
デザインが確定したら、次はWebサイトを実際に動くカタチにする「コーディング作業」に進みます。
ここでは、確定したデザインをもとに、HTML・CSS・JavaScriptなどのコードを用いて、ブラウザ上で表示・操作できる状態に仕上げていきます。

① コーディングとは?
「コーディング」とは、デザインカンプ(完成した画像デザイン)をもとに、Webブラウザで正しく表示されるように記述する作業のことです。
主に以下の言語が使われます
- HTML(構造):文章や見出し、画像の配置など、ページの骨組みを定義
- CSS(見た目):文字サイズ、色、余白、レイアウトなどのデザイン調整
- JavaScript(動き):アニメーションやスライダー、ボタンの動作などのインタラクション
デザインと見た目を忠実に再現しつつ、スマートフォンやタブレットでも見やすいように調整されるのが一般的です。
この作業では、「レスポンシブ対応(PC・スマホ両対応)」も同時に行われます。
② WordPressでの構築作業
現在では、WordPress(ワードプレス)を使ってホームページを構築するケースが非常に多くなっています。
WordPressは「ブログ型CMS(コンテンツ管理システム)」として知られ、制作後も自社で簡単に更新できる点が大きなメリットです。

この段階で行われる主な作業は以下の通りです
- WordPress本体のインストールと初期設定
- テーマ(テンプレート)の構築またはカスタマイズ
- 各ページ(トップ・下層ページ)の投稿・固定ページ設定
- 必要なプラグインの導入(例:セキュリティ、SEO、フォーム系など)
- メニュー・ヘッダー・フッターの設定
- 表示スピードやセキュリティの調整
完全オリジナルデザインのWordPressテーマとして組み込む場合は、HTML/CSSでコーディングした内容をベースに、PHPを使ってWordPress化する作業(テーマ化)が行われます。
③ 問い合わせフォーム・ブログ機能の実装
この段階で、以下のような実用的な機能も実装されます。
- お問い合わせフォーム
→ お客様からの問い合わせを受け取るための重要な導線。
→「Contact Form 7」「WPForms」などのプラグインが多く使われます。 - ブログ・お知らせ機能
→ WordPressの特長である投稿機能を活用し、簡単に情報発信が可能。
→ SEOにも強く、集客や信頼構築に役立ちます。 - SNS連携やマップの埋め込み、予約機能 など、
必要に応じてカスタマイズが行われます。


コーディング作業に入ったあとの大幅な変更(例:構成やテキストの入れ替え)は、追加費用が発生することもあります。そのため、デザイン確定前に方向性をしっかり固めておくことが重要です。
④ 制作期間と注意点
コーディングやWordPress構築にかかる期間は、サイトの規模や機能の複雑さによって変動しますが、目安は以下の通りです:
作業内容 | 期間の目安 |
---|---|
コーディング(5〜10ページ) | 約5〜10営業日 |
WordPress構築・各種設定 | 約5〜7営業日 |
合計 | 約2〜3週間前後 |
納期を短縮するには、テキストや画像などの素材を早めに提出する、修正指示を迅速に返すこともポイントです。
【まとめ】コーディング〜構築は“形にする”ステージ
ここまでで作り上げてきた構成・デザインを、いよいよ「ホームページという形」にしていくのがこの工程です。
コーディングとWordPress構築をしっかりと行うことで、「デザインどおりに動く」「誰でも簡単に更新できる」「スマホでも見やすい」サイトが実現できます。制作会社やフリーランスによって使うツールや手法に違いがあるため、不安な点は遠慮なく質問することも大切です。この工程を丁寧に仕上げることで、次の公開準備・運用フェーズへの移行がスムーズになります。
6. テスト・確認・操作レクチャー
ホームページのコーディング・構築が完了したら、いよいよ公開前の最終チェックに入ります。
このフェーズでは、不具合がないかどうかの確認と、運用担当者向けの操作レクチャーが行われます。
どれだけ丁寧に制作されていても、細かい表示崩れや動作不良が起きる可能性があるため、この段階でしっかりと検証を行うことが非常に重要です。
① スマホ・タブレットでの表示確認(レスポンシブチェック)
近年ではサイト訪問の7〜8割がスマートフォンからというケースも多く、モバイル表示の確認は必須です。

以下の端末・環境でしっかり確認されます。
- スマートフォン(iPhone / Android 各種サイズ)
- タブレット(iPadなど)
- PCブラウザ(Chrome、Safari、Edgeなど)
確認するポイント例は以下の通りです。
- 画面がはみ出していないか
- ボタンが小さすぎて押しづらくないか
- 画像やテキストのレイアウト崩れがないか
- フォントサイズは読みやすいか
② リンク・フォーム・動作の最終チェック
続いて、すべてのリンクが正しくつながっているか、問い合わせフォームが正常に送信されるかなどの基本的な機能チェックを行います。

チェックされる主な項目。
- ナビゲーションメニューのリンク先確認
- 各ボタンやバナーのリンク確認
- 問い合わせフォームの動作テスト(確認画面、サンクスページ含む)
- メール通知が届くかどうか(送信者・管理者)
- アニメーションやスライダーの動作確認
- 表示速度や読み込みエラーのチェック
問題があればこの段階で修正対応が行われ、“不具合ゼロ”の状態で公開に向かうことが理想です。
③ 操作レクチャー(WordPress管理画面の使い方)
公開前後には、依頼者自身がサイトを運用できるよう、WordPressの使い方に関する操作レクチャーが行われるのが一般的です。

レクチャーで扱われる内容の例
- ブログ記事(投稿)の追加・編集方法
- 画像やPDFのアップロード方法
- テキストの修正・リンクの変更
- 問い合わせメールの確認方法
- バックアップの取得方法(必要に応じて)
- 簡単なプラグイン操作(SEO設定、セキュリティ設定など)

制作会社やフリーランスによっては、操作マニュアル(PDFや動画)を用意してくれる場合もあります。公開後も迷わず更新作業ができるよう、レクチャー内容はしっかりメモしておきましょう。
④ 公開後の「自分でできること」と「依頼すべきこと」を明確に
このタイミングで、「どこまで自社で更新できるのか」「何かあったときは誰に相談すればよいか」も確認しておくと安心です。
- ブログやお知らせの更新:自社で対応できる
- 新しいページの追加・構成変更:基本的には制作側に依頼
- デザイン全体のリニューアル:別途見積もりになることが多い

こうした「運用の切り分け」を明確にしておくことで、公開後に慌てることがなくなります^^
【まとめ】公開直前の丁寧な確認で“安心して育てられるサイト”に
この「テスト・確認・操作レクチャー」フェーズは、ただの最終確認ではなく、依頼者が“サイトのオーナー”として運用を始めるための大切な工程です。技術的なチェックは制作者側に任せつつも、使い方を理解しておくことが、今後の活用度・更新頻度に大きく関わってきます。「完成して終わり」ではなく、「公開後も育てていく」ために、このタイミングでしっかり理解を深めておきましょう。
7. 公開・納品
すべての確認作業とレクチャーが完了したら、いよいよホームページの公開となります。
制作側から納品されたWebサイトを、ドメインとサーバーに設置し、誰でもアクセスできる状態にするのがこの最終ステップです。
① 公開のタイミングと方法
ホームページの公開作業は、以下のような流れで行われます
- 本番サーバーにデータをアップロード
- ドメイン(URL)とサーバーを正しく紐付け
- SSL(https)対応の確認
- 最終動作チェック(公開後に崩れや不具合がないか)
公開のタイミングは、依頼者と相談のうえ「この日から公開にしたい」というスケジュールに合わせて進められます。
店舗やサービスのリリースと連動させたい場合などは、あらかじめ制作側に「公開日希望」を伝えておくことが大切です。
② Googleへの登録(SEO初期設定)
公開と同時に、検索エンジンに正しく認識させる作業(=インデックス登録)も行われます。
これは、SEO対策の第一歩として重要な作業です。

- Googleサーチコンソールの設定
→ Googleにサイトの存在を知らせ、検索状況を確認できるようにするツール - XMLサイトマップの送信
→ 検索エンジンにページの構造を伝えるデータファイル - Googleアナリティクス(GA4)の設置
→ アクセス数、ユーザー行動、滞在時間などを分析できるようにするツール
これらは制作側が対応してくれるケースも多いですが、対応範囲は依頼先によって異なるため、事前確認が必要です。
③ 納品形式のパターン
ホームページの納品方法には、以下のような形式があります。契約時や中盤の打ち合わせで確認しておきましょう。

パターン1:サーバー設置・運用サポート付き(一般的)
- 制作側がそのままサーバーに設置し、運用も引き続きサポートするスタイル
- サイト更新やトラブル対応を継続的に依頼できる
- 制作側のサーバーを利用するケースもあり
パターン2:データ納品(ZIPファイルなど)
- HTML/CSS/画像などのファイルをまとめて納品し、サーバー設置は自分(または別業者)が行うスタイル
- WordPressの場合は、データベースとテーマファイルのセット納品もある
- その後の運用・更新は自己管理が基本
どちらの形式にもメリット・デメリットがありますが、「保守を依頼したいかどうか」で判断するのがポイントです。
④ 公開後の保守・運用について
ホームページは「公開して終わり」ではなく、「公開してからがスタート」です。
特にWordPressサイトでは、以下のような保守作業が必要になります。

- プラグインやテーマのアップデート
- セキュリティ対策(不正アクセス防止、バックアップ)
- 表示崩れ・リンク切れの対応
- 問い合わせフォームの動作確認
- アクセス解析に基づいた改善提案
保守契約がある場合、これらを制作側に任せられるため、本業に集中しながら安全に運用できます。
一方で、保守がない場合は、自社で定期チェックやバックアップを行う必要があります。
【まとめ】「納品の中身」と「その後の対応」も確認しておこう
ホームページの公開は、プロジェクトの“ゴール”であり、同時に“スタート”でもあります。
検索エンジンに見つけてもらい、ユーザーが訪れ、成果につなげるためには、公開後の運用や保守の体制も含めて計画しておくことが重要です。
納品形式、サポート内容、引き渡し後の運用について、「どこまで対応してもらえるのか」を事前に明確にしておくことが、安心してホームページを活用していくための鍵になります。
8. 公開後の運用・更新|“作ってから”が本当のスタート
ホームページは「作って終わり」ではありません。
むしろ、公開後の運用・更新こそが、成果につながる重要なステップです。

特に、ホームページを使って集客をしたい、検索上位を目指したいといった目的がある場合、定期的なコンテンツの更新や情報の追加が不可欠です。
更新されていないホームページは、ユーザーにも検索エンジンにも「動いていないサイト」として扱われ、機会損失につながってしまいます。
① ホームページで求められる主な更新作業
日々の業務やイベントに合わせて、以下のような運用・更新作業を行っていく必要があります
- ブログ記事の更新(SEO・集客)
→ よくある質問、業界情報、事例紹介、スタッフコラムなど
→ 定期的な更新はSEOにも効果的です - 実績・お知らせの追加
→ 「施工実績」「導入事例」「セミナー情報」などは、信頼につながる要素です - 画像やテキストの差し替え
→ スタッフの入れ替わり、料金改定、営業時間変更などの都度対応 - セキュリティ対策・技術的な更新
→ WordPress本体やプラグインのアップデート
→ バックアップの取得、スパム対策なども定期的に必要です - アクセス解析に基づく改善
→ Googleアナリティクスやサーチコンソールを使い、離脱率やクリック率などを分析
→ 必要に応じて構成や導線を改善
② 自分でできる範囲と、依頼すべき範囲を分けて考える
ホームページは「全部自分で管理すべき」と思いがちですが、すべてを自社でまかなうのは現実的に難しい場合もあります。
更新作業を効率的に行うには、「自分でできる範囲」と「制作者に依頼する範囲」をあらかじめ切り分けておくのがコツです。
自分で対応しやすい作業 | 制作側に依頼した方がいい作業 |
---|---|
ブログ投稿・お知らせの更新 | デザインの変更・ページ追加 |
写真や文章の一部差し替え | レイアウトの修正・機能追加 |
問い合わせ先などの簡易的変更 | WordPress不具合の対応・セキュリティ強化 |

公開後こそ“運用体制”が問われます。誰が更新作業を担当するか、どの頻度で確認・改善を行うかを明確にしておくと、長期的に安定した運用がしやすくなります。
③ 保守・更新サポートを活用するのも一つの方法
更新頻度が高い場合や、社内に運用リソースがない場合は、制作会社やフリーランスの「保守プラン」や「運用サポートプラン」に加入するのもおすすめです。

よくある保守・運用サポート内容
- 月1〜2回の更新代行(画像やテキストの差し替え)
- セキュリティ対策・WordPressのアップデート代行
- バックアップの定期取得
- トラブル時の緊急対応
月額5,000〜10,000円前後が相場で、安心してサイトを育てていける環境が整います。
【まとめ】更新こそが成果を左右する
ホームページは「公開して終わり」ではなく、「育てていくもの」です。
どれだけデザインが良くても、情報が古いままではユーザーに信頼されず、検索順位も下がってしまいます。

公開後の更新を怠らず、ユーザーとGoogleの両方に“生きたサイト”であることを示し続けることが、信頼と集客につながります。
自社での対応が難しい場合は、外部の力を借りながらでも構いません。
長期的に成果を出すための「運用計画」も、ホームページ制作の一部と考えることが重要です。
よくある質問(Q&A)
Q1. ホームページはどのくらいの期間で完成しますか?
A. シンプルな構成であれば1〜1.5ヶ月程度、ボリュームのあるサイトは2〜3ヶ月かかることもあります。
デザインの確認や原稿提出のタイミングによっても前後します。
特に、写真やテキスト素材の提出が遅れるとスケジュールが延びやすくなるため、早めの準備がスムーズな進行のカギです。
Q2. 制作費用はいつ発生しますか?
A. 一般的には「着手時に半金、納品後に残金」という2回払いが多いです。
契約内容や制作者によっては、3回払い・月額プラン・前払いなどの形式もあります。
あわせて、「キャンセル規定」や「修正に追加料金がかかるかどうか」なども、見積段階でしっかり確認しておくと安心です。
Q3. デザインに納得できなかった場合、修正はできますか?
A. 多くの制作会社やフリーランスは「修正回数〇回まで無料」と事前に定めています。
その範囲内であれば、イメージと違った部分を伝えて、再提案してもらうことが可能です。
初回のヒアリングで、「どんな雰囲気にしたいか」「避けたいテイスト」などを丁寧に伝えておくことで、理想に近いデザインになりやすくなります。
Q4. スマホやタブレットでもきちんと表示されますか?
A. はい、現在はほとんどの制作が「レスポンシブ対応(スマホ・PC両対応)」で設計されています。
スマートフォンでの閲覧比率が高いため、スマホ表示の見やすさ・使いやすさは必須要素です。
念のため、契約前に「スマホ表示対応になっているか」を確認しておくと安心です。
Q5. 公開後の更新やメンテナンスは自分でできますか?
A. WordPressで制作すれば、ブログ更新や画像の差し替えなど、ある程度の更新は自分で可能です。
ただし、機能の追加や構成の変更、セキュリティ対応などは制作者に依頼するケースが多いです。
対応範囲を明確にし、必要に応じて保守プランを活用することで、安心して運用を続けられます。
まとめ|流れを把握することで、安心してホームページ制作を進められる
ホームページ制作は、「よく分からないまま進めてしまうと後悔しやすい」と言われる業務のひとつです。
しかし、全体の流れを事前に理解しておくだけで、「今、何が行われていて、次に何をすべきか」が見えるようになり、安心して取り組めるようになります。
ホームページ制作の基本的な流れ
今回ご紹介した流れをおさらいすると、以下のようなステップで進行します。
- 依頼前の準備:目的やターゲットを明確にし、構成や参考サイトを整理
- 相談・見積もり:複数の制作パートナーとやり取りし、提案内容を比較
- ヒアリング・設計:事業内容や強みを深掘りし、ページ構成や導線を決定
- デザイン制作:トップページ→下層ページと順にデザインを確認・修正
- コーディング・構築:デザインをもとにWeb上で動くサイトへ仕上げる
- テスト・レクチャー:スマホ対応・動作確認と、運用方法の説明
- 公開・納品:サーバーにアップロードし、Google連携など初期設定を実施
- 更新・運用:定期的な更新や保守によって、成果が出るサイトへと育てる
「誰にお願いするか」以上に、「どう進めるか」が大切
制作会社やフリーランスに依頼する際、つい「料金が安いところ」「デザインがかっこいいところ」に注目しがちです。
もちろんそれも大切ですが、「制作の流れを丁寧に説明してくれるか」「一緒に考えてくれるか」という姿勢のある依頼先を選ぶことが、満足度の高いサイト制作のカギとなります。

不安があれば、まずは相談からでもOK
「まだ準備ができていない」「何を聞けばいいかも分からない」という方もご安心ください。
多くの制作パートナーは、無料相談・ヒアリングから始めてくれるため、まずは気軽に相談してみるのがおすすめです。
サイト制作は、ゴールではなくスタートです。
流れを理解し、目的を明確にしたうえで、信頼できるパートナーと一緒に、納得のいくホームページを作り上げていきましょう。
ホームページ制作の流れや準備が不安な方へ|無料相談受付中
「何をどこまでお願いすればいいのか分からない」
「できるだけスムーズに作って、集客にもつなげたい」
そんな方向けに、ヒアリングから構成提案・運用サポートまで含めた無料相談を実施しています。
ご希望や不安を伺ったうえで、最適なプランをご提案します。